珈琲屋台・開発の裏側(後編)
RR COFFEEでみなさんとつながる大事な接点である珈琲屋台、その裏側に迫る三部作のラストです!
◆
やっとのことで、少々いきすぎた(?)こだわり満載の「豆吉」こと1号車(※詳しくは、前編・中編にて)が走り出し、なんとか運営も安定し始めた、2021年のある日…
まさかの2号車
Y:豆吉が走り始めたばっかりで忙しいのに、1週間もどこ行ってたん?!日焼けしてるし。。また釣りか?
K:熊本県八代市坂本町で、我々Restoration Roasters(※RR COFFEE立ち上げ当初の名前)にとって奇跡の出会いをしてきた。。
1年前の球磨川水害の被災古材で車作りたい。
Y:え、まだ1号車がスタートしたばかりで商売が成り立つかどうかわからんのに?この暑さでアホになってもーたんか・・・
K:そうかもしれない。
けど、1年前に被災した人たちの中には、珈琲の香りのおかげで気持ちが救われ、落ち着けた人もいたそうで、
これは、珈琲でささやかでも世の中をRestoreしたい、と設立趣意書に掲げた我々にとっての運命だと思う。
KはRRチームメンバーに散々突っ込まれながらも、なんとか説き伏せ、2号車の開発プロジェクトをスタートしたのだった。
なんやかんやで、2号車完成
K:1年かかったけど、やっと被災古材を利活用して2号車が出来た!熊本生まれやから、愛称は「熊吉」やな。
Y:カウンター、戸板の棚、抽斗(ひきだし)、豆陳列ケース、ブリキ箱、めっちゃ味わいあるな~
K:カウンターのこの木なんて、130年前にできたおうちの床の間の材料だったらしいよ。
Y:しかもこれ、当時の職人手彫りのレリーフ細工がされているんやろ?すごい技術。よくこんなのやったなぁ。
K:使わせてもらった木はどれも質が高くて、硬くて、切るだけでもタイヘンやった。釘なんか全然入らんし。。
熊吉(2号車)の里帰り
K:川崎でのデビュー前に、ちょっとこれから熊本まで熊吉連れて行くわ。
Y:は?川崎から?高速危ないし、下道ずっと行くの?
グ●グルMAP見たら1300キロノンストップで30時間かかるよ?
K:いや、さすがに腰が壊れるので、ヨコスカからフェリー使って、それで31時間くらいかな。
Y:また何しに?
K:それ!熊吉の走り出しは古材をくださった方々の里、八代市坂本町って決めてたんで。
Y:え、じゃ、しょうがないから俺も。新幹線で小倉まで行くのでそこで合流。カメラマン兼記録係要るでしょ?
故郷にたどり着いた熊吉
K:(小倉から)下道、峠越え多くて結構急坂みたいなんで、思い切って高速使ってみるわ。
Y:坂で転ぶとヤバイもんね。それは分かるけど、やっぱり高速道路は、風がヤバイ~、ひぃ~
こうして、故郷に向かった熊吉とRR COFFEEチーム一行は、熊本の地でたくさんの方々に出会いました。その思い出の数々は、『熊本復興応援・つながりの記憶』にて詳しくご紹介しております。
(おわり)