今回は小国町・わいた温泉郷でキャラバンをスタート。名店ボンでの決起大会には、いつの間にか地域のキーパーソンたちが終結。
前年の訪問後、災害復興活動以外にも様々なご縁が広がった。地熱を活かした新商品の施策もその一つ。RRの兄弟カーであるサントリー本気野菜のトマトは、地熱の優しい熱で乾燥させることで甘みがさらにぎゅっと濃縮。
杖立温泉の地熱は地域の発電にも利用されている。SDGsが注目されるずっと以前より、サステナブルな生活が営まれている。
地熱で60度ほどでゆっくり3日かけて乾燥させた木材はとても質がよく、ハウスメーカーからのニーズが高まっている
わいた温泉郷では、いたるところから沸き立つ湯けむりで、視界を遮られるほど。
我々は「湯けむりマルシェ」に参加させていただいた。
高齢者が増え、若い世代の多くが都会に移住する。そんな小国町に移住しより良いまちづくりに挑戦。「地熱珈琲」を開いた山本さん。
地熱珈琲では、地熱を使って「珈琲豆を蒸らしてから焙煎」する。そう、RRのうなぎローストとはそんな共通点があるのだ。
そして旅は続く。こんな絶景が見られるのも、遠征隊の楽しみの一つだ。
雲一つない空に、気球があがっていた。
7年前の熊本地震で未だ一部運休中の南阿蘇鉄道・長陽駅。木造のレトロな駅舎が趣溢れる。
今年7月15日、地震の被害から7年半ぶりに全線運航再開の予定だ。
そんな長陽駅の駅舎で喫茶「久永屋」を営む久永さん。歌と笑顔と元気で大いに盛り上げてくれた。
こんな可愛いお客さんも。
RR COFFEEのメンバーたち。
阿蘇大橋。熊本地震の瞬間に車で走っていた大学生は、橋もろとも落下し犠牲に。今も橋の瓦礫が岸壁に残る。
益城町の仮設庁舎。今回の訪問の翌月から新庁舎に引っ越し。
西村・益城町長にご挨拶。被災当時の様子や現在の被災者の方々の生活を伺った。
益城町・災害公営住宅にてふるまい珈琲をお配りした。
ここは、仮設住宅を出られた方々が暮らす公営住宅だ。
「久しぶりに賑やかな声がするから降りてきちゃったよ」 「久々に大笑いして楽しかった!」という皆さん。
複数の仮設住宅から住民が集ったこの公営住宅で子供たちは屈託なく生活している。
5日目、雨で始まったこの日は、図書館に併設される益城町交流情報センターミナテラスへ。
「絵本とマルシェとカフェ」というイベントでにぎわいづくり応援だ。
地域の方々に図書館をもっと気軽に使ってもらえるようにと、子どもたちに絵本を開放。雨模様を吹き飛ばす賑やかさが絶えなかった。
たくさんのキッチンカーが出店し、盛り上げに一役を買う。
「レンタル公務員」として、週末に様々な活動をお手伝いされている村橋さん。
今回のイベントでも奔走されていた益城役場の奥村さんと戸上さん。
二度目の熊本遠征が嬉しくてついつい飛び上がった、RRの熊本遠征リーダー・杉谷。
今年も球磨村総合運動公園
(さくらドーム)仮設を訪れ珈琲をふるまった。
約1年ぶりにお会いする方も初めましての方も関係なく、「久しぶり!」「最近どう?」と、珈琲片手にお話しする時間は素敵だった。
みんなで珈琲を片手に桜の木の下でお花見。
(桜はちょうど満開になろうとしていた、私たちをで向かえてくれたようでうれしかった。
この日はちょうどWBCの決勝の日。
観戦用に段ボールで特設スペースをつくり、さくらドームの皆さんと応援。優勝の瞬間はみんなで大盛り上がり。
珈琲屋台をみつけると「あら、今年もきてくれたの?!」とお住まいの方たちが集まってきてくださった。
大きな椎茸を差し入れにいただいた。
今回の熊本遠征もRRCOFFEEの姉妹カーである、本気野菜マルシェキッチンカーも一緒。
お住いの方に、野菜を配ってまわった。
各戸にお声がけし、ふるまい珈琲をお届けして回った。
昨年熊本遠征に行った時の写真を1枚のフォトブックにまとめて、皆さまにも読んでいただいた。
今では仮設の半数以上が空室となっているそうだ。空室のなったお部屋には「空室です」の貼り紙。
人吉市西間第2仮設を訪れた。
お住まいの方が大勢集まってくださり、今回の旅で一番の大盛況。
「淹れたては美味しいね」
という嬉しいお言葉をたくさんいただいた。みんなで珈琲を飲んで心も体もぽかぽかした。
途中おばあちゃんたちが、「いいものあるからこっちにおいで!」とお家の前まで呼んでくださった。
そこにはなんと、四つ葉のクローバーがたくさん。
水害で色々なものが流されてしまった中、
唯一残ったクローバーの一房を、別の鉢に植えて育てたら、そこから沢山の四つ葉のクローバーが出てくるようになったそう。
シアワセの象徴である四つ葉のクローバーがこんなにたくさん育つなんて、奇跡。
神様が見守ってくれているような気がした。
あるおばあちゃんが、「名前をおしえて!」と私の名前を携帯に打ち込んでくれた。初対面の私を孫のようにかわいがってくださり胸が熱くなった。
おばあちゃんは最後に
手作りのいちごジャムをプレゼントしてくれた。大切にタオルに包んで持ち帰り、お家で食べた。
本当に嬉しかった。
人吉市では国宝青井阿蘇神社にお参り。こちらも水害からの復興が進んでいた。
今年も被災古材の故郷・八代市坂本町を訪れた。
雨時々曇りの予報だったが皆さんの願いが通じたのか時々晴れ間が覗き、おかげで5分咲きから満開になろうとする桜たちが迎えてくれた。
満開の桜はそのまま河川敷へ、そして球磨川に繋がっていた。
実はこの河川敷では、数か月後に水害再発防止のため輪中と呼ばれる堤防が建てられることが決定していた。
この風景の中での珈琲屋台の出店はこれが最後。皆さんの思い出がたくさん残るこの建物も、美しい桜の木も全て無くなってしまう。
坂本の皆さんへ、こうして今年もさかもと館でふるまい珈琲ができてよかった。
こちらは珈琲屋台に遊びに来てくださったカメラマンの本田さんの撮った1枚。水たまりに写るキッチンカー。
元気な笑い声がするので、振り返ると楽しそうに遊ぶ女の子と、RRスタッフ。それを見守るお母さん。
最初は人見知りしていた近所に住んでいる女の子。すっかりRRスタッフと打ち解けて気づいたら3時間もお店の前で一緒に遊んでいた。
「ねえねえ、みてー!」と言う小学生の女の子。彼女の手のひらの中にはたくさんの桜の花びら。
「道に落ちていたのを拾ったの、プレゼント!」
とてもかわいいプレゼントだ。
道の駅の駅長、道野さん。
この素敵なお名前でいつも掴みはバッチリだそう。道の駅を守る、坂本町の皆さまから愛される駅長さん。
やっちろ保健室の代表、蓑田さん。
地域の移動式保健室として、皆さまの健康を支えてくださっている。蓑田さんの優しくて柔らかいお人柄に、ついつい色々な話を聞いてほしくなってしまう。
復興商店街にお店を持つ本田商店の本田さん。
坂本では有名なカメラマン。熊本豪雨でカメラが流されて最近は写真を取っていなかったそうだが、この日久しぶりにカメラをかけている姿を見られてよかった。
近所に住んでいる小学生の女の子。
お兄ちゃんと一緒に来てくれた。
とても明るく元気で、たくさんの笑顔に元気をお裾分けしてもらった。
近所に住んでいる兄弟のお兄ちゃん。
「妹達にはゲームが1番好きだと言っているが、本当は妹達が1番大事」と妹を思いやる優しい気持ちに思わず、涙がこぼれそうになる。
坂本町を拠点にラフティングガイド会社「Reborn」を営みながら、ダムによる環境への影響を研究する、溝口さん。珈琲屋台の一部となっている被災古材を、提供してくださった方である。昨年につづき今年も坂本町と、RRCOFFEEの架け橋となってくださった。
最後に溝口さんが岡田さんという女性を連れてきてくださった。
なんとその女性は、珈琲屋台の内装を飾る被災古材の元の持ち主だった。
岡田さんは焙煎屋台をみると「うちの玄関にあった戸棚だわ!」とすぐに古材に気がついて笑顔を見せた。「毎日使っていたからすぐにわかった!」と、当時を思い出しとてもうれしそうに話してくださった。
珈琲屋台の一部となっている戸棚は、岡田さんのお父さんの書類や、岡田さんの学校のものなどを置いていて毎日のように使っていた身近なものだったそう。嬉しそうに戸棚を撫でる岡田さんの目には涙があふれた。
岡田さんに、もしよろしければ戸棚にメッセージをいただきたいとペンをお渡しすると 迷いなく「坂本のために生きた人、人のために生きた人。」、そしてお父様のお名前と、ご自分のお名前を力強く書かれた。
翌日は人吉市の方へ移動し、「相良町公民館」へ訪れた。
ここでのふるまい珈琲は今回で初めて。
相良町公民館の横には
「桃花の木」が綺麗に咲いていた。
桜の木と梅の木を隣同士に植えたら合体したのかと勘違いしていた私に、「桃花の木」という種類があるんだよ!と公民館のおばあちゃんたちが笑いながら教えてくださった。
昨年も訪れた村山あやめ公園仮設へ。
ここでも生活再建された方が退去され、昨年に比べ空室が増えていた。
私たちが到着すると集会所である「みんなの家」に皆さん集まって私たちが来るのを待っていてくださった。
着いた途端、昨年も熊本に行ったRRチームスタッフが昨年お話したおばあちゃんとの再会を果たし、涙を流す。今年もお元気な姿で私たちの珈琲を楽しみに待ってくださっていたことがたまらなく嬉しかった。
昨年と変わらないこの明るい笑顔。
元気を送りに来たはずが、私たちのほうが元気をもらってばかりだ。
村山あやめ公園仮設は、小さな施設だからこそ住んでいる方同士の交流も盛んで毎日集会場で集まるというルーティーンができているそう。毎日顔を合わせているご近所さんがどんどん引っ越されていく中、残される方の寂しさは計り知れないだろう。
昨年も差し入れを届けに来てくださった球磨村のおじいちゃん。今年も私たちを追いかけて、差し入れを届けてくださった。球磨の人の温かさを改めて感じる。
会ってすぐに仲良くなり、お別れをするときはハグをしてくださったおばあちゃん。
今年も「こんなに遠くまできてくれてありがとう」と言葉をかけてくださり、私たちの撤収作業が終わるまでずっと見守ってくれた。
「私はずっとここに残るわ」と強い気持ちでおっしゃていたおばあちゃん。
またここで会ったときは、珈琲を一緒に飲んで、お話して、今日のことを「たのしかったな」と思っていただけたら嬉しい。